会社が労基による未払い残業代の支払いを決定し、次回の賞与から差し引くことを通達しました。これは適切な対応ですか?
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対策と回答
未払い残業代の支払いに関して、会社が次回の賞与から差し引くという対応は、一般的には適切ではありません。労働基準法に基づき、残業代は労働の対価として、通常の賃金支払い日に支払われるべきものです。賞与は、その性質上、労働の対価とは異なり、会社の業績や個人の業績に基づいて支給される一時的な給与です。したがって、未払い残業代を賞与から差し引くことは、労働者の権利を侵害する可能性があります。
具体的には、労働基準法第24条により、賃金は全額を直接労働者に支払わなければならないとされています。また、賞与は労働基準法第114条に基づき、労働者の業績に応じて支給されるものであり、未払い残業代の支払いとは別個のものとして扱われるべきです。
会社がこのような対応を取る場合、労働者は労働基準監督署に相談することができます。労働基準監督署は、労働基準法の遵守状況を監督し、労働者の権利を保護するための機関です。労働者が未払い残業代の支払いを求める場合、労働基準監督署は会社に対して是正勧告を行うことができます。
また、労働者は労働組合に加入し、団体交渉を通じて会社と対等に話し合うことも可能です。労働組合は、労働者の権利を擁護し、労働条件の改善を目指す組織であり、未払い残業代の問題についても積極的に取り組んでいます。
結論として、会社が未払い残業代を賞与から差し引くことは、一般的には適切ではなく、労働者の権利を侵害する可能性があります。労働者は労働基準監督署や労働組合に相談し、適切な対応を取ることが重要です。
よくある質問
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