北海道の地方でパーソナルトレーナーとして働いています。昨年オープンの歯科併設のジムに就職し、来年独立を考えています。就職時に書いた誓約書には、競業避止義務が2年間同じ管内で適用されると記載されています。この誓約書の有効性について、以下の点を質問します。 【質問1】競業避止義務の主要5つのポイントから、この誓約書は有効と無効どちらに近いですか? 【質問2】過去の判例では「前職で関わっていた顧客・取引先」に限定しているため有効としていましたが、今回は一律に同業他社への転職・起業を制限し、新規顧客も制限されます。これは妥当ですか? 【質問3】過去の判例では、保険業界において2年は長いと判断されました。パーソナル業界も新店舗が頻繁に出ており、この2年という期間は妥当ですか? 【質問4】代償措置の記載も、口頭での説明も何もありません。このまま退職して、競業避止を科す代わりの退職金や補償がない場合は、無効の要素になりませんか?また、これがまかり通ると会社有利すぎませんか?
対策と回答
競業避止義務の有効性に関するご質問について、以下の点から回答いたします。
【質問1】競業避止義務の主要5つのポイントから、この誓約書は有効と無効どちらに近いですか?
競業避止義務の有効性は、以下の5つのポイントから判断されます。
- 業務内容との関連性
- 地域的制限の合理性
- 期間の合理性
- 代償措置の有無
- 誓約書の明確性
あなたの場合、業務内容との関連性はある程度認められるかもしれませんが、地域的制限と期間の合理性、代償措置の有無が問題となります。特に、代償措置がないことは、誓約書の有効性を弱める要因となります。
【質問2】過去の判例では「前職で関わっていた顧客・取引先」に限定しているため有効としていましたが、今回は一律に同業他社への転職・起業を制限し、新規顧客も制限されます。これは妥当ですか?
一律に同業他社への転職・起業を制限することは、過去の判例と比較して制限が広すぎると判断される可能性があります。特に、新規顧客まで制限することは、競業避止義務の本来の目的から逸脱していると見られるため、妥当性に疑問があります。
【質問3】過去の判例では、保険業界において2年は長いと判断されました。パーソナル業界も新店舗が頻繁に出ており、この2年という期間は妥当ですか?
パーソナル業界においても、新店舗が頻繁に出ている状況を考えると、2年という期間は長すぎると判断される可能性があります。特に、業界の動向や技術の進歩を考慮すると、2年間の制限は過度な負担となる可能性が高いです。
【質問4】代償措置の記載も、口頭での説明も何もありません。このまま退職して、競業避止を科す代わりの退職金や補償がない場合は、無効の要素になりませんか?また、これがまかり通ると会社有利すぎませんか?
代償措置がない場合、競業避止義務の有効性は大きく損なわれます。特に、退職金や補償がない場合、労働者の権利を不当に制限していると見られるため、無効と判断される可能性が高いです。また、このような状況がまかり通ると、会社が労働者の権利を不当に制限することを許すことになり、公正な労働環境の維持に反すると考えられます。
以上の点から、あなたの場合、競業避止義務の誓約書は無効に近いと考えられます。ただし、具体的な判断は弁護士などの専門家に相談し、法的な見解を確認することをお勧めします。
よくある質問
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