社会保険の110万円の壁を撤廃し、パートタイマーでも全員が稼いだ分の社会保険料を納める仕組みにすべきでしょうか?また、第三号国民年金を廃止し、パート主婦が稼いだ分の厚生年金を上乗せすることは適切でしょうか?
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対策と回答
社会保険の110万円の壁は、パートタイマーが社会保険に加入するかどうかの基準となっています。この壁を撤廃し、全員が稼いだ分の社会保険料を納める仕組みにすることは、社会的公平性の観点から議論の余地があります。現行制度では、110万円以上稼ぐと社会保険料の負担が増えるため、手取りが減ることが問題視されています。しかし、これは社会保険料を払わない「無賃乗車」状態を放置することと同義であり、長期的な視点からは社会的コストの増大につながる可能性があります。
第三号国民年金については、その存在自体が特定の世代に対する優遇措置と見られるため、廃止や見直しの議論があります。パート主婦が稼いだ分の厚生年金を上乗せすることは、年金制度の複雑化を招く可能性がありますが、個々の収入に応じた公平な年金制度を構築するためには一考の余地があります。
これらの改革には、労働者の負担増と雇用主の抵抗感、そして制度の複雑化といった課題があります。しかし、社会的公平性と長期的な持続可能性を考慮すると、段階的な改革が必要とされるでしょう。具体的には、社会保険料のスライド制導入や、第三号国民年金の廃止に伴う新たな制度設計が求められます。これにより、労働者と雇用主の双方が受け入れやすい形で、社会保険制度の持続的な発展が図られることが期待されます。