有給休暇の権利と退職時の消化について、法律的な見解を教えてください。

有給休暇（有休）は労働者の権利であり、労働基準法によって保護されています。労働基準法第39条によると、労働者は毎年一定の日数の有給休暇を取得する権利があり、この権利は退職時にも消滅しません。具体的には、退職時に未消化の有給休暇がある場合、その日数に応じた賃金を受け取ることができます。

ご質問のケースでは、会社が新たに付与された有給休暇を部分的にしか消化できないと主張することは、労働基準法に違反する可能性があります。有給休暇は、付与された全ての日数について、労働者が自由に取得できる権利です。会社が退職までの期間で按分して消化できる日数を制限することは、労働者の権利を不当に制限するものであり、法的に認められません。

具体的な対応として、労働者はまず会社との話し合いを通じて、全ての有給休暇を消化する権利を主張することが考えられます。話し合いがうまくいかない場合、労働基準監督署に相談することで、法的な見解を得ることができます。労働基準監督署は、労働基準法の違反に対して是正勧告を行う権限を持っており、労働者の権利を守るために適切な措置を講じることができます。

また、退職時に未消化の有給休暇がある場合、その日数に応じた賃金の支払いを求めることもできます。これは、労働基準法第26条に基づくもので、退職時に未消化の有給休暇がある場合、その日数に応じた賃金を受け取ることができます。

以上のように、有給休暇は労働者の権利であり、退職時にも全ての日数を消化する権利があります。会社の不当な制限に対しては、労働基準法に基づいて対抗することができます。