産休に入る社員に対して、「引き継ぎしっかりしてね。あなたもお産で大変だけど残される人も大変なんだから」と言う上司の発言はマタハラだと思いますか？

この上司の発言は、確かにマタニティハラスメント（マタハラ）の可能性があります。マタニティハラスメントとは、妊娠や出産、育児に関連する差別や嫌がらせを指します。この発言は、産休に入る社員の負担を軽視し、その代わりに残された同僚の負担を強調することで、産休を取ること自体に対する否定的な印象を与えています。

日本の労働環境において、マタニティハラスメントは深刻な問題です。労働基準法では、妊娠や出産、育児に関する差別を禁止しており、これに違反する行為は法的に罰せられる可能性があります。特に、上司からのこのような発言は、職場の雰囲気を悪化させ、社員の心理的な負担を増大させる恐れがあります。

このような状況に直面した場合、まずは上司に対して冷静に自分の気持ちを伝えることが大切です。その上で、会社の人事部門や労働基準監督署に相談することも一つの手段です。職場におけるマタニティハラスメントは、個人の権利を侵害するだけでなく、組織全体の生産性にも悪影響を及ぼすため、適切な対処が求められます。

また、この問題を予防するために、企業はマタニティハラスメント防止のための研修を行い、社員全員がこの問題に対する認識を高めることが重要です。職場における多様性と包括性を尊重する文化を醸成することで、このような問題を根本的に解決することが可能です。