退職時の有給休暇と退職金の扱いについて、どちらが得か教えてください。
対策と回答
退職時に残った有給休暇をどのように消化するか、また退職金の扱いについて、どちらが経済的に有利かを判断するためには、いくつかの要素を考慮する必要があります。
まず、有給休暇を実際に消化する場合、その期間は通常の勤務と同様に給与が支払われ、社会保険料も通常通り徴収されます。一方、有給休暇を退職金に充当する場合、その金額は退職金として一括で支払われますが、この場合、所得税が課税される可能性があります。
具体的には、退職金に対する所得税は、退職所得控除を適用した後の金額に対して課税されます。退職所得控除の額は、勤続年数によって異なり、勤続年数が20年以下の場合は40万円×勤続年数、20年超の場合は800万円+70万円×(勤続年数-20年)となります。
次に、社会保険料の観点から見ると、有給休暇を消化する場合、その期間の社会保険料が徴収されるため、退職金に充当するよりも支出が増える可能性があります。しかし、退職後に国民健康保険や国民年金に加入する場合、その保険料は所得に応じて決まるため、退職金を受け取ることで所得が増えると、保険料も増加する可能性があります。
最後に、あなたの計画について考慮すると、3ヶ月後に事業を始める予定であり、なるべく支出を抑えたいとのことです。この場合、退職金に充当することで一時的に大きな資金を手にすることができますが、その分の所得税が課税されることを覚悟する必要があります。一方、有給休暇を消化することで、毎月の給与を受け取りながら準備を進めることができ、社会保険料の支払いが増えるものの、退職後の保険料の増加を避けることができます。
以上の点を総合的に考慮し、どちらが自分にとって最適かを判断することが重要です。税理士や社会保険労務士などの専門家に相談することも一つの方法です。
よくある質問
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