新しい会社で「採用辞令」が書面で交付されました。内定通知書とは違うのでしょうか？どのような効力を持つんでしょうか？

採用辞令と内定通知書は、いずれも新しい職場への入社に関する重要な文書ですが、その内容と効力には違いがあります。

内定通知書は、企業が求職者を採用する意思を示す文書で、一般的には面接や選考の結果、求職者が採用されることを知らせるものです。この文書は、あくまでも採用の意思表示であり、法的拘束力はありません。つまり、企業や求職者のどちらかがこの内定を取り消すことも可能です。

一方、採用辞令は、企業が求職者を正式に採用し、具体的な職務内容や勤務条件、給与などを明記した文書です。この文書は、企業と求職者の間で労働契約が成立したことを示すもので、法的拘束力を持ちます。つまり、採用辞令が交付された後は、企業が採用を取り消すことは難しく、求職者もこの文書に基づいて職務を遂行する義務が生じます。

したがって、採用辞令は内定通知書とは異なり、正式な労働契約の成立を示す重要な文書であり、その内容に従って職務を開始することになります。