15年前、金融業界ではエリートの反対語として「ソルジャー」という言葉が流行っていました。現在でも大きな金融機関でこの言葉が使われているか、また、役員から見た支店長の立場はどうなのかについて教えてください。

金融業界における「エリート」と「ソルジャー」という言葉の使用状況は、時代や企業文化によって変化しています。15年前、特に大手金融機関では、優秀な人材を「エリート」、それ以外の多くの従業員を「ソルジャー」と呼ぶ風潮がありました。これは、エリートが戦略的な役割を担い、ソルジャーがその戦略を実行するというイメージに基づいていました。

しかし、現在ではこのような言葉の使用は減少傾向にあります。多くの企業が従業員の多様性と平等性を重視するようになり、階層間の区別を強調する言葉は避けられることが多いです。特に、大手金融機関では、企業イメージや従業員のモラルを考慮し、このような言葉を公式には使用しないようになっています。

次に、役員から見た支店長の立場についてです。支店長は、役員と従業員の間に位置する中間管理職であり、役員の方針を第一線で実行する重要な役割を担っています。役員から見れば、支店長は組織運営の鍵を握る存在であり、その能力や成果が企業の業績に直結するため、「駒」というよりも「駒馬」のような重要な存在として捉えられることが多いです。

しかし、支店長自身が高い目標を設定し、それを達成するために日夜努力することから、役員からの期待やプレッシャーも大きいです。そのため、支店長は役員の方針を忠実に実行するだけでなく、独自の判断で問題解決を図る必要があり、その難しさから「駒」という表現が一部で使われることもありますが、全体的には重要な役割を担う存在として認識されています。