新卒の求人で、基本月額14万円、固定残業代等の諸手当7万円、合計21万円という条件があります。東京勤務で、残業込みで21万円は最低賃金を下回ると思います。時給いくらと示されている最低賃金は、バイトやパートのみが対象なのでしょうか?月給で働く場合の規定はありますか?
もっと見る
対策と回答
日本の最低賃金は、労働者が1時間あたりに受け取るべき最低限の賃金額を定めたものです。これはバイトやパートだけでなく、正社員や契約社員などすべての労働者に適用されます。東京都の最低賃金は、令和3年10月1日現在、時給1,041円です。
月給制の場合、この最低賃金を下回らないようにするためには、月給を所定労働時間で割った時給が最低賃金以上である必要があります。例えば、月給21万円で所定労働時間が160時間の場合、時給は210,000円 ÷ 160時間 = 1,312.5円となり、最低賃金を上回ります。
しかし、質問の条件では、基本月額14万円に固定残業代等の諸手当7万円を加えて合計21万円となっています。この場合、固定残業代を含めた時給が最低賃金を下回らないように計算する必要があります。固定残業代は、通常の労働時間に対する賃金とは別に支払われるもので、これを含めても最低賃金を下回らないようにすることが求められます。
具体的な計算方法は、基本給と固定残業代を分けて考え、それぞれの時給が最低賃金を下回らないようにすることです。また、固定残業代がどの程度の残業時間に対するものなのかを明確にし、その分も含めて計算する必要があります。
労働基準法では、最低賃金法に違反する賃金体系は認められておらず、違反した場合は是正勧告や罰則が科せられる可能性があります。したがって、求人票の条件が最低賃金を下回るようであれば、その企業に対しては慎重になるべきです。労働局や労働基準監督署に相談することも一つの手段です。